理系研究者のしごとメモ

研究者の仕事や日常の一コマを綴ります。

雑談の2種類

仕事中に雑談をしていて、話が弾む人とそうでもない人がいることに気がつきました。何故だろうと不思議に思って考えていたところ、雑談には2種類あるのではないかと思い当たりました。それは、

  • 気軽に、仕事に関係がない話をするタイプ
  • 気軽に、仕事に関係がある話をするタイプ

の2種類です。ゆとり世代の若者(と言っても31歳ですが)の一意見として、読んでいただけると幸いです。

 

前者の方が一般的にイメージされる雑談だと思います。パチンコ、ゴルフ、車、ドラマ、映画、漫画などについての話をします。私はこういう会話に興味を持てません。私の仕事は理系の研究職なのですが、科学や研究の話をしている方が楽しいです。折角理系な話ができる人が周りにたくさんいる環境なのに、なんでゴルフの話なんてしなくちゃいけないんだろう?と常々思っています。また、私がゆとり世代ということも起因しているかもしれません。プライベートに踏み込まれることに不快感を感じてしまいます。雑談が苦手、という人はこのタイプの雑談が不得手なのではないでしょうか。

 

一方後者、仕事に関係のあるタイプの雑談ですが、これは気軽にするものだ、というところがポイントです。真面目に仕事の話をしていたら、それは会議か面談か報連相です。何となしに隣の部署の人に仕事の状況を聞いたり、仕事の取り組み方を部下と話したり、最近出た特許について軽く話したりするのが、仕事に関係のある雑談です。時事ネタもこちらに入ると思っています。

 

皆さんの周りではどちらが多いでしょうか?私の周りだと、雑談のうち仕事に関係のないタイプが8割以上、という印象です。おそらく、プライベートな話をすることで仲良くなれる、信頼関係を築ける、という思い込みもあるのでしょう。偏見かもしれませんが、この思い込みは年長者ほど多く、飲みニケーションが好きな世代ほど、プライベートを知りたがります。仕事における信頼関係は、仕事の時間内に仕事を通じて築くべき、というのが私の意見です。信頼関係を築き上げる一歩として、仕事に関係がある雑談は有効だと私は思うのです。

 

私は仕事に関係がある雑談のメリットは他にもあると思っています。まず第一に、本音を引き出しやすいです。年少者だと特に、真面目な雰囲気の会議や面談では思っていることを言い出しにくいことがあります。気軽に仕事の話をすることで、ざっくばらんな会話ができます。飲み会の方がしやすい、という考えも一理ありますが、最近の若者はそもそも飲み会に行きたがりません。第二のメリットとして、多様な考え方を身につけるきっかけになることが挙げられます。真面目な視点だけではなく、意外な発想も出てきやすいのが雑談の特徴です。

 

以上、雑談について最近考えたことを雑駁にまとめてみました。この発想はゆとり世代的なのでしょうか?それとも私の性格(かなり内向的)に由来するのでしょうか?雑談のハウツー本のようなものもたくさんあるくらいなので、人と話すことについて悩んでいる人も多いのでしょう。当たり前のように行われる会話も、考えれば考えるほどに、奥が深いですね。